しっかり靴紐を結び、シューズを足にフィットさせることでランニングのパフォーマンスが上がる。その効果や意識したいポイントについて、前回の記事でご紹介しました。しかし上手くフィッティングできても、走っている最中に靴紐が解けてしまってはいけません。靴紐を踏んで転倒してしまったり、結び直している間にタイムロスしてしまったり。こうした事態を避けるため、今回は具体的におすすめの“結び方”を解説します。手順を画像で確認しながら、ぜひ実践してみてください。前編:ランニングのパフォーマンスUP!怪我予防にもつながる、靴紐の結び方アンダーラッピングとオーバーラッピング靴紐の結び方として、まず覚えておきたいのがアンダーラッピングとオーバーラッピング。これは、簡単に言えば紐穴に対する靴紐の通し方の種類です。多くの場合、買ったばかりのシューズはオーバーラッピングでセットされているでしょう。しかし双方は、弛みにくさやフィット感が異なります。オーバーラッピング靴紐を、紐穴の上から下に向けて通します。弛みにくく、解けにくい点が特徴。また、靴紐によるホールド感も高い結び方です。ただし人によってシューズがキツく感じたり、足の甲などに痛みが生じたりするかもしれません。アンダーラッピング靴紐を、紐穴の下から上に向けて通します。圧迫感が少ないため、長時間にわたりシューズを履いていても足が疲れにくいでしょう。若干、オーバーラッピングと比べて靴紐に弛みが出やすくなります。ただし、後ほど取り上げる方法でしっかり紐を結べば、トレーニングやレースの最中に解ける心配はないでしょう。逆に、足に合わせて紐を調整しやすい結び方です。ランニングにおすすめ!靴紐の結び方3選それでは具体的に、ランニングで実践したい靴紐の結び方をご紹介します。いずれも走っている際に解けたり、弛んだりしにくい結び方です。写真と手順を参考に試しながら、自分に合ったものを探してみてください。イアンノットまずは左右両方の紐を一度結びます。左右の紐で輪を作りましょう。右側の輪を、左側の輪に挿し入れます。両方の穴から指を通し、反対側の輪の一部を掴みます。掴んだ紐を、それぞれ反対側の輪に通しましょう。そのまま両方の輪を引っ張ってください。しっかり引っ張って靴紐が結べたら完成です。イアンセキュアノットまずは左右両方の紐を一度結びます。左右の紐で輪を作りましょう。左右の輪をクロスさせます。つま先側にある輪を、手前側の輪の上から回してください。手前側の輪を、今度はつま先側の輪の上から奥に回します。左右両方の靴紐(の輪)を、真ん中にできた輪の部分へ一緒に通しましょう。両方の輪を引っ張り、靴紐がしっかり結べたら完成です。二重蝶々結びまずは左右両方の紐を一度結びます。左右いずれかの靴紐で輪を作りましょう。通常の蝶々結びのように、反対側の紐を輪の付け根部分で1周させます。さらにそのまま、紐をもう1周させてください。2周目で紐と紐との間に指を挟んでおきます。通常の蝶々結びと同様、指を挟んでいた部分から回した側の紐を輪になるよう通します。両方の紐をしっかり引っ張り、靴紐が結べたら完成です。TIPS:結んだ紐を足の甲部分の靴紐下に通しておく靴紐が長いシューズだと、紐が余ってしまうかもしれません。そのままではせっかく靴紐を結んでも、靴と擦れたり踏んづけてしまったりして、ほどける可能性があります。こうした際は、足の甲部分の靴紐を少し上げ、この下に余っている紐部分を通しておくと安心です。オススメの記事ランニング効率を高めるためには、まずは「着地」を改善しよう。ランニング後の疲労軽減!~マッサージ&ストレッチ編~ 怪我・痛みの原因は「プロネーション」かも!?アンダープロネーションの基礎知識