プライオメトリクストレーニングという言葉をご存じでしょうか。主にジャンプ運動など、大きなパワーを瞬時に発揮させるために行われるトレーニングです。いわゆる瞬発系の運動で取り入れられますが、実はマラソンにも効果が期待できます。ここではプライオメトリクストレーニングについて、具体的なトレーニング方法と共に詳しくご紹介しましょう。プライオメトリクストレーニングの効果走るという運動では、左右の足が交互に短い着地を繰り返しながら前に進みます。ランニング時には着地した瞬間に地面から受ける衝撃を受け止め、これをしっかり反発させることが必要です。そこで欠かせないのが、筋肉の瞬発力およびバネ(腱)周りの力強さ。これらを獲得して効率的かつ大きな推進力に繋げるために、プライオメトリクストレーニングは有効と言えるでしょう。プライオメトリクストレーニングによって瞬発的に大きな筋力を発揮できるようになれば、前方向への推進力が高まってストライドが伸びます。結果として、より速く走れるようになるでしょう。また、プライオメトリクストレーニングでは下半身だけでなく、全身を使って動作します。ランニングも同様、脚だけでなく腰や腕をはじめ、全身を力強く連動させながら走ることが重要。この意味でも、プライオメトリクストレーニングはランナーのレベルアップに繋がる手段の一つと言えます。具体的なプライオメトリクストレーニング3選プライオメトリクストレーニングは多様ですが、ここでは用具を使わずに行える3つのメニューをご紹介します。手順を確認しながら、ぜひ取り組んでみてください。1. アンクルホップ手順足を肩幅程度に開き、真っすぐな姿勢で立つ両足の踵を軽く浮かせる膝を軽く曲げ、両腕を振り上げながらつま先で地面を弾くようにジャンプする着地したら、そのまま地面を跳ね返すようにしてジャンプするこれを繰り返すポイント真っすぐな姿勢を維持する着地した際、踵がつかないようにする左右前後に動かず、できるだけ同じ位置に着地する腕は身体を持ち上げるような意識で大きく振り上げる2. タックジャンプ手順足を肩幅程度に開いて立ちます少し膝を曲げ、腕を振り上げながら思い切り上にジャンプしましょうジャンプしたら膝を引き上げ、両腕で抱え込みます着地したら、地面を反発させて再びジャンプしますこの動作を繰り返してくださいポイント左右前後に動かず、できるだけ同じ位置に着地する足だけでなく全身を使って身体を持ち上げるよう意識する目線を前に向けて真っすぐな姿勢を維持する連続して行えなければ、「トン、トン!」とリズムを使ってジャンプしても良い3. シングルレッグジャンプ手順片足で立ち、反対足を少し後ろに伸ばしながら膝を曲げましょう膝が90度程度まで曲がったら、両腕を振り上げつつ地面を力強く押してジャンプします再び片足で着地し、同時に膝を曲げてくださいこの動作を繰り返し、反対足でも行いましょうポイント左右前後に動かず、できるだけ同じ位置に着地する着地の際は柔らかく膝を曲げる(衝撃を吸収する)足元がふらつかないよう、足裏全体を使って身体を支える腕を振り上げる力も使って上方向にジャンプする強度の高いトレーニングのため無理は禁物!プライオメトリクストレーニングは、いずれも高負荷なトレーニングです。そのため、連日など高頻度では行わないようにしましょう。また、筋肉に痛みや大きな疲労感がある際も、トレーニングを控えた方が無難です。最初は回数など少なく抑えながら、少しずつご自身の筋力等に合わせて調整していってください。筋力に不安のある方は、まず筋力トレーニングから始めるのがおすすめです。特に高い位置から着地する際には、強い着地衝撃を受けることになります。不安な方は、着地位置にマットを敷くなど衝撃を和らげて行うと良いでしょう。怪我してしまっては本末転倒ですので、十分に注意しながら実践してください。オススメの記事フルマラソンでサブ3を目指す!おすすめのトレーニング方法 マラソンランナーのための筋トレ術 - 上半身編EVORIDE ORPHE ユーザーインタビュー#1 中嶋友里さん