東京マラソン2021の完走を目標に掲げ、練習を開始した菊川CEO。今回は2回目にしてゲストが登場。叱咤激励を受けながらのランニング練習に挑戦しました。フルマラソン完走プロジェクト発足1ヶ月後の進捗ORPHE Journal編集部の平野・川元は心配していた。『菊川さんの現状の走力や仕事のことも考えて、週2回の練習メニューを組んだけれど、走れるようになってきているだろうか。同じような練習が続くのでモチベーションを維持できているだろうか...』川元:「菊川さん、順調に練習はできていますか?」菊川CEO:「も、もちろん...。やってますよ...。」平野:「(怪しいな...。)ちょっとASICS ORPHE RUNのアプリ見せてもらっても良いですか?」菊川CEO:「えっ、あっ、はい...。こんな感じです...。」平野、川元は菊川CEOのスマホ画面を覗き込んだ。平野、川元:「うーん...。確かに週1〜2回くらいは走ってくれてるようですけど、平日走れてない日も多いですね??」菊川CEO:「うう、それは...。ここ最近仕事が忙しくて、平日はなかなか時間がとりづらいんです。それにせっかく走ろうと思うっても雨の日も多くて...。でも、週末はきちんと練習していたり、ちょっとずつ走れるようになってきてますよ!」計画通りにトレーニングしていない社長に言いたいことはあったが、せっかくちょっとは走り始めているので勢いを止めてはいけないと、2人はぐっと堪えて、ASICS ORPHE RUNで菊川CEOのランニングデータをチェックした。5月の着地データ(両足の着地角度が-20°を超えている。)6月の着地データ(両足の着地角度が-20°よりも小さくなり、改善されている)川元:「前回のデータに比べて、着地が良くなってきましたね!『着地パターン』も見ると、前回は着地の角度(画像のグラフの値)が−20°を超えていたのですが、今は−20°以内に収まってきています。」菊川CEO「そうなんだ。なぜ着地角度は、マイナスの値が小さくなると、良い着地になるの?」川元:「着地がマイナスに大きい値ということは、かかとから着地する角度が大きいことを表します。かかとから着地する角度が大きくなると、着地の際の足への衝撃が増えたり、ブレーキがかかる走りになってしまうので、なるべく地面とフラット(平行)に着地をするのが理想的です。初心者のランナーだと、多くの人がかかとからの着地角度が大きくなるのですが、菊川さんの場合、ランニングを初めて徐々に筋力がついて、着地が良くなってきたのかもしれませんね。」菊川:「走りが良くなっている実感はあまりなかったけど、データでこうやってフォームの改善が表れているから自信がつくね。」川元:「とはいえ、まだまだ走る量が足りていないので、しっかり走って、もっと脚力をつけていかないと、フルマラソンなんで走りきれないですよ!」菊川:「厳しいな...。もっと頑張るよ。」練習ボリュームはともかく、フォームが少しずつ改善されていることに2人は胸を撫で下ろした。ゲスト登場練習開始後1ヶ月、モチベーションが下がる時期だと考えた平野・川元はある秘策を考えていた。実は前回の記事の公開後、シリコンバレーでスマートホーム事業を手がけるスタートアップHOMMA, Inc.代表の本間毅 氏が、菊川CEOと一緒に走りたいと連絡をくれていたのだ!本間氏は菊川CEOにとってスタートアップの先輩であるだけでなく同じ鳥取市出身でなんと中学の先輩でもある。そして陸上部経験者でフルマラソンでサブスリーを達成しているランナーでもあるのだ!そんな本間氏は前回の記事を読んで後輩の初のフルマラソン成功に向けて協力したいと、帰国のタイミングに合わせて連絡をくれていた。平野:「普段は1人で練習することも多いと思いますが、そうするとどうしてもモチベーションを維持するのが難しくなってきますよね。そこで、今日はゲストをお呼びしてます!」本間氏:「菊川くん、久しぶり!菊川くんがフルマラソンに挑戦するって記事で知って、ぜひ一緒に練習したいと思い、今日の練習ご一緒させてもらえればと思います!」菊川CEO:「おぉ!まさか本間さんと一緒に走れるなんて!めちゃくちゃテンションあがります!!」準備体操をしながら、本間氏はランニングの良さについて語ってくれた。本間氏:「僕の中でランニングはライフワークで、最近は一種のマインドフルネスとして捉えているよ。基本的には朝仕事前に走るんだけど、ランニング中はひとりで頭の中でブレストをしたり経営・採用などに関して一通り考えて、頭をクリアにする時間にしているよ。朝のランニングで自分と向き合うことができて、1日の生産性を上げることができるんだ。」菊川CEO:「おぉ!ランニングって健康のためだけじゃなくて仕事の生産性も上げてくれるんですね!。僕の場合、夕方や夜に走ることが多いのですが、朝ランも今後取り入れてみようと思います。」マラソン完走だけが目的ではなく、仕事にも良い影響があるという新たな発見をした菊川CEOは走るモチベーションを少し取り戻したようであった。隅田川テラスをラン本間氏:「今日は約5kmを隅田川の景色を楽しみながら走ろう。1ヶ月練習をしてきた菊川くんなら5kmはきっと走りきれると思うよ。」菊川CEO:「正直5km走り切れたことがないので、できるか不安ですが、とにかくやれるだけやってみます!」本間氏:「じゃあ、まずは1km7分のペースでスタートしよう。フルマラソンを走るコツの1つは、最初ペースをあげすぎないこと。特に東京マラソンは最初の5kmが下り坂になっているので気持ちよくペースをあげてしまいがち。でも、そこでペースをあげてしまうと35km以降が本当に苦しくなるので、気をつけてね。」やや緊張した面持ちの菊川CEOであったが、本間氏がペースを一定にして走ってくれたので楽に走れているようであった。ひとりで走るとどうしても最初力んでしまいペースがあがってしまうが、話ができるくらいのスピードで余裕をもって走ることができていた。菊川CEO:「ひとりで走っていると、どうしてもモチベーションがあがらないことがあるんですよね...。本間さんってどうやってモチベーション維持しているんですか??」本間氏:「菊川くん、甘すぎる!ランニングの身体作りは自分づくり、さまざまな問題を解決しなきゃ行けないスタートアップを経営していく上で心身を鍛えることはとっても大事だよ!!東京マラソン完走という明確な目標もあるんだし、モチベーションがあがらないなんて甘いこと言ってないで、走ることが生活の一部になるくらい、習慣化できるように頑張りなさい!」菊川CEO:「す、すみません...。ランニングを習慣化する、胸に刻んでおきます!」本間氏の叱咤激励をうけたことで、菊川CEOはさらにモチベーションがあがってきたようであった。そして、最後はウインドスプリントを3本。ラスト1本は坂道を登り切るところまで。菊川CEOは最後の力を振り絞った。菊川CEO:「や、やりきりました、本間さん。今日はもう走れません...。」本間氏:「お疲れ様。本当によくがんばったね!最後にフルマラソンのコツは給水をこまめにとるということ。自分が思っている以上に汗をかいているので、給水ポイントではできれば毎回給水するのが良いよ。それと、水ではなくスポーツドリンクをとることがおすすめ。水だと汗で出ていく塩分などを補給できないからね。菊川CEO:「なるほど。給水って喉が乾いてからとればいいやって考えていましたが、もっと頻度高くとらないとだめなんですね。勉強になります!」本間氏:「最初はどうなることかと思ったけど、なんとか5km走り切ることができたし、しっかり練習すればフルマラソン完走もできそうだね。」菊川CEO:「は、はい...。最後のダッシュは昔の部活を思い出しました。こんなにぜぇぜぇしたのは本当に久しぶりです。」本当に疲れ切った様子の菊川CEOであったが、5kmを走り切ったという達成感と充実感が顔から滲み出ていた。平野・川元は「これなら頑張って続けてくれそうな気がする」と再び心の中でハイタッチをしたのであった。次回はいよいよ10kmのレースに出場これまでマラソン大会に出場したことのない菊川CEOがいきなり東京マラソンで本番を迎えると想定外のことが起きて緊張してしまったり、気持ちに焦りが出てしまうかもしれない。そう考えた平野・川元は次の策を考えた。平野:「菊川さん、7月25日、10kmのレースに申し込んでおきました!一緒に走りましょう!!!」菊川CEO:「えー!!!レース!?いきなりレースですか...。緊張するんですけど...。」川元:「初めてのレースは誰でもそうです。いきなりフルマラソンに出場するよりも事前にレースの雰囲気を味わっておいた方が良いと思います。僕らも応援にいきますから。」菊川CEO:「たしかに、東京マラソンでいきなりぶっつけ本番よりはいいかも...。」平野:「じゃあ、7月は10kmのレースを目標に練習、引き続き頑張っていきましょう!」本間氏のおかげで、モチベーションもあがってきた菊川CEO。いよいよ初のレースを迎えることになる。果たして結果はどうなるのか...次回に続く。本間毅 氏プロフィール本間毅(ほんま たけし):1974年鳥取生まれ。中央大学在学中に起業。1997年にWeb制作・開発を手がける「イエルネット」設立。ピーアイエム株式会社(後にヤフージャパンに売却)の設立にも関わる。2003年ソニー株式会社入社。ネット系事業戦略部門、リテール系新規事業開発等を経て、2008年5月よりアメリカ西海岸に赴任。電子書籍事業の事業戦略に従事。2012年2月楽天株式会社執行役員就任。デジタルコンテンツのグローバル事業戦略を担当。退任後、2016年5月にシリコンバレーにてHOMMA, Inc.創業。米国・カリフォルニア州サウス サンノゼ在住。ランニング歴:高校時代は駅伝部に所属。鳥取東部大会において5000m優勝。卒業後はランニングから離れるが、40歳を越えてから復帰。2014年東京マラソンで初マラソンを3時間11分で完走。サブスリーを目標にトレーニングを続け、2018年のカリフォルニア・インターナショナルマラソンを2時間54分01秒で完走し、見事40代で目標を達成。現在も経属してランニングを続けている。このシリーズの記事#5 ついにハーフマラソンデビュー!制限時間内の完走なるか!?#4 膝の痛みを克服、フォーム改善トレーニング!#3 人生初の10kmのレースに挑戦#1 菊川CEO マラソンへの挑戦スタート