完走を目指す、あるいは記録を狙うマラソン大会でベストを尽くすには、大会前からの準備が大切です。例えば筋疲労が残った状態では、本来の力を出し切ることは難しいでしょう。あるいは、腹痛など体調に不安があっても同様です。ここではマラソン大会前に取り組みたい、ベストを出すためにおすすめのコンディショニング方法についてご紹介します。疲労を残さないための練習メニューランナーの中には「なんとか本番までに少しでも走れるようになりたい!」と意気込み、直前まで過酷な練習メニューに取り組む方が少なくありません。しかし、これでは残念ながら100%の力は発揮できないでしょう。大会本番には、できる限り疲労が残っていない状態で臨むことが大切。もちろん、痛みや違和感なども取り除いておきます。そこで重要になるのが、大会前の練習メニューです。大会で全力を発揮するためには、「調整期間」を設けてコンディションを整えましょう。調整期間をどれだけ設けるかは、人それぞれ異なります。市民ランナーであれば、あまり長い期間にわたると仕事やプライベートとの兼ね合いで困難が生じるかもしれません。そのため、ここでは2週間を調整期間とした場合に、おすすめの練習メニューをご紹介します。ただし、ここで取り上げる練習メニューは、あくまで一例に過ぎません。内容は取り組める時間や走力、あるいは体調などに応じて、無理のないようカスタマイズしてください。調整期間のポイント能力向上を目指すのではなく、大会当日に本来の力を出し切るための期間だと考える筋力や体力、持久力を維持しながら疲労を抜いていく身体の状態を確認しながら、良いイメージで本番に繋げる体調不安や大きな疲労を感じるときは無理に走らない調整期間の練習メニュー例13日前:休養12日前:45~60分jog11日前:10~15kmペース走レース感覚を意識して本番モードに切り替える。ラスト2~3kmのみビルドアップするのもおすすめです。10日前:休養9日前:45~60分jog8日前:20~30km LSD翌日と同じ距離を目安に、疲労抜きを意識して実施。7日前:20~30km走レースペースを意識した最後の距離走。6日前:休養5日前:45~60分jog4日前:45~60分jog3日前:休養水泳やウォーキングなど負荷の低い運動を入れるのも可。2日前:3~4km走最後の刺激として実施。負荷が高過ぎないよう、レースの予定ペースなどに抑える。1日前:休養必要に応じて15~20分程度のjogを入れ、状態確認を行うのも可。当日:レース積み上げた練習と調整を信じてベストを尽くす!1週間で組み立てる食事内容マラソン大会でベストを尽くすなら、練習メニューと合わせて食事にも配慮したいところ。摂取する栄養素はもちろん、直前に食べ過ぎて体調を崩すなんていうことも避けるようにしましょう。以下に、大会前1週間でおすすめの食事内容をご紹介します。食事のポイント調整期間で運動量が減るのに合わせ、食事量もコントロールする必要に応じてサプリメントの摂取も有効油の多いものや生ものはできるだけ避ける食事内容例大会6日前〜4日前基本的にはいつも通りの食事。炭水化物の摂取は抑えましょう。3日前〜前日炭水化物:うどん、パン、ご飯 などタンパク質:納豆、豆腐 などミネラル:海藻類、ほうれん草 等炭水化物の摂取割合を少しずつ増やしていきます。食物繊維の摂取量を抑え、油の多いものや生もの、乳製品を避けましょう。全体的に栄養バランスに配慮した食事を意識してください。当日スタート2~3時間前には食事を済ませる。水分は直前までこまめに摂る。コーヒーなど利尿作用のあるものは少量に抑える。暑い時期の大会なら、1週間前からこまめに水分をしっかり摂取するようにしましょう。当日朝は、食べ過ぎると腹痛などを起こしかねません。エネルギージェルなどを会場に持参し、20~30分前に摂取することでエネルギーを補填することも可能です。なお、ストレスになるほど無理に避ける必要はありませんが、飲酒はできるだけ控えた方が良いでしょう。なお、エネルギー源として炭水化物を多く摂取する方がいますが、中には「お腹が重くなってしまう」「腹痛などが心配」という声も聞かれます。そうした場合は、MCTオイルを活用してみてください。MCTは素早くエネルギー源として活用され、私自身も1日のスタート、あるいは大会や負荷の高いトレーニング時に使用しています。最高の状態でレースに挑もう練習メニューと食事にフォーカスし、コンディショニング方法について解説しました。このほかにも、当日ベストな状態で臨むには気を付けたいことがたくさんあります。例えば寝不足の状態で走るということがないよう、十分な睡眠時間を確保すること。また、ストレッチやマッサージ、あるいは治療院での診療などによるメンテナンスも有効です。落ち着いてレースに挑むうえでは、イメージトレーニングもおすすめ。事前にコースを下見したり、一部でも試走したりしておくのも良いでしょう。身体はもちろん、精神的にも落ち着いて大会本番に向かえるようになります。大会に向けて気持ちは高ぶるものですが、焦らず落ち着いて、「いつも通りの100%」で走れることが一番です。最高の状態でレースに挑み、ぜひ目標達成を成し遂げてください。オススメの記事フルマラソンでサブ3を目指す!おすすめのトレーニング方法 EVORIDE ORPHEでランニングの“新しい探究”を体験しよう!EVORIDE ORPHE ユーザーインタビュー#1 中嶋友里さん